タカツテムの徒然雑記

主にアニメや漫画・ライトノベルの感想を投稿するブログとなっています。

白聖女と黒牧師(13) 感想

セシリアの事情や心に踏み込むと決めてからのローレンは潔さに磨きがかかったね。セシリアを聖女と扱い一歩引いていた頃が嘘のようだ
それでも恋愛面に関しては超が付く程に鈍感なままだから、その辺のあやふやさが面白い事にもなっているのだけど

そうした状況でのカミラ達の来訪は良い意味でローレンを刺激するものになったような
セシリアだけを相手にしている時のローレンはしっかりしなくてはと気を張っている状態
でも旧友であるカミラ達を前にすれば普通の青年っぽさが顔を出す。カミラ達を交えた状態でセシリアと触れ合えばこれまでに無い彼の素顔が出てくるようになる

それがローレン大好きなセシリアを翻弄するものになっているのだから、二人の様子にはついニヤニヤさせられてしまう

何時にない雰囲気の中でセシリアの大切さを認識したローレンが抱いたセシリアにもう一歩踏み込む勇気
まさか彼が自主的に彼女を「セシリアさん」と呼ぶだなんてね
最終的に辿り着いて欲しい関係を思えばまだまだ小さな一歩。それでも聖女と牧師である二人にとって大きな意味を持つ一歩であるように思えたよ

ゆびさきと恋々 Sign.9感想

Sign.9帰りたくない

恋が始まっている二人と恋が始まりそうな二人による手話合宿。雪と逸臣は既に熱々だから、そんな二人と一緒に居ればりんと京弥は刺激される
これまでは自身の恋を持ちつつも雪を応援する立場に居たりんの恋心がとても綺麗に描かれた内容には高い満足感を覚えましたよ!

一方で雪は逸臣との関係が全て完璧というわけではないね
逸臣と海外へ行く為にバイトをしなければ。その切迫感を必要以上に抱いてしまえば逸臣を見れない。すると言葉を交わせない
そこで無邪気な振る舞いで雪の視線を縫い留め、会話を取り戻した上で雪に踏み込める逸臣は本当に良い男……!

雪と逸臣に気遣って二人の時間を作ればりんと京弥にも時間が出来る。これまでは勝手に恋い焦がれるような関係、もしかしてと期待するだけの相手
だから時間を作って言葉を交わせば足りない欠片を埋める事が出来て
直接的な言葉とはならなかったけど、二人の想いを育む上で重要な合宿となったね

雪と逸臣の関係に安らぎを覚えてしまうのは、興味本位とかで付き合っているのではなく、相手の世界に踏み込もうとする思い遣りがそこに有るから。この雰囲気はそう簡単に真似できるものではない
桜志は雪にもいずみにもそんな雰囲気を作れ無かった。とても中途半端
発破をかけられた彼が次回にて何をするのか、原作を読んだ際に印象的だと思えた回だけにしっかりと見届けたいよ

薬屋のひとりごと 第21話感想

第21話身請け作戦

言ってしまえば今回の話って勘違いに端を発するドタバタコメディ回なんだけど、最近重々しいEPが続いていただけに気の抜けた今回のEPは殊更楽しめたね
白鈴が誰かに身請けされるかもしれない。早急に対処しなければと危機感を抱いた李白がそれでも示した漢らしさには敬意を表したくなるね

別に猫猫は李白の為に行動したい訳では無いが、白鈴には強い恩義を感じている。だから李白の為よりも白鈴の幸せの為に李白を相応しい男か見極めようとする
ただ、それが壬氏から見ればとんでもない場面になってしまうだけで
李白を「愛すべき馬鹿」と猫猫は言うけれど、男の全裸を平然と見ている猫猫も「愛すべき馬鹿」な気がするなぁ(笑)

猫猫があんな調子だから保護者か恋人気取りか曖昧な壬氏が出張る事になる。その意味では壬氏だって「愛すべき馬鹿」かもしれない
そうして三者の馬鹿が揃った事で見えたのは李白の気持ち良い実直さだね
今は白鈴に手が届かない。それでも愛する女の為に馬鹿を貫き通そうとする彼の姿には好印象を抱いてしまうよ

勇気爆発バーンブレイバーン 第8話感想

第8話また会おう、スミス

あまりに衝撃的な内容過ぎてEDをどういう気持ちで見れば良いか判らなかったよ…。いや、あのEDには毎回困惑しているけども
これまでヒーローはいつもイサミで、スミスはヒーローに憧れつつも現実を見据えていた。その彼が下した決断に震えが止まらない……

イサミとブレイバーンへの支援体制の中軸を担う役割となったスミスは本物のヒーローではないけど、ヒーローに近しい存在
だから一人でヒーロー役を担うイサミを支えられるし、イサミもスミスを最上の友として戦いへ向かえる
その関係はスミスに良い影響を与えるものになっていたのかな

霧の中で戦わざるを得ない戦闘はそのまま孤独感を強調するものに。イサミとスミスは通信が繋がっていても、頼りにできる距離にない
逆に見える距離の味方が倒れればそれを意識せざるを得ない。イサミというヒーローを頼れないスミスは仮初めのヒーローとして決断しなければならなかったわけだ

でも、スミスにブレイバーンは居ないわけで
力を持たぬ彼がそれでも発揮できる命の耀き。これがせめて敵を倒せたならばと思うけれど……
あと、まるで未来を知っているかのような発言を度々するブレイバーンが「また会おう」と言ったのだから、スミスが生還する道が有るのではないかと期待してしまうが果たして……

魔王都市: -血塗られた聖剣と致命の亡霊- (2) 感想

混沌を極める魔王都市での事件を通して相棒として信頼を深めたアルサリサとキード。続く2巻ではまた違った角度から二人の関係を描いているね


1巻では二人共に他人の協力をあまり得ない形で型破りな捜査をしていたし、勇者と魔王の後継者を目指しているなんて破天荒な目標が有るものだからついつい忘れていたけど、そもそもこの二人って組織に属する人間なんだっけ
キードは魔王都市に駐在する派出騎士で現場方の人間。いわば叩き上げ
アルサリサは不滅工房本部から派遣された人間。いわばエリート
だから相棒に見えても二人の立場は大きく違って、キードはアルサリサの命令に従う関係が本来。1巻では二人だけで脱法的な捜査をしていたから気づかなかったそれは不滅工房本部からアルサリサを監督する調整官がやって来て明確になってくる

二人は組織に属する人間としてルールに則った動きが求められる。法に基づいた正義にこだわるアルサリサには耐えられるそれは現場主義的なキードには受け容れられない
その状態で現場方の派出騎士が殺される事件が発生すれば尚の事

二人に生じる軋轢の象徴となる人物が本部からやってきたフォレークとなるわけだけど、この人物は中々の曲者だね
フォレークが意識しているのはとても政治的。真犯人を捕らえられるかという点よりも、犯人を捕らえる事は何を意味するかを考えている
だから実際の犯人であるかに関わらず政治的影響が少ないはぐれ魔族に罪を着せようとする

これは現場に居てはぐれ魔族を従えるギードには受け容れられない方針だね。だから調整官に従って仁義から外れるよりも嘘を吐いて仁義を通そうとする
でも、法や正義を意識するアルサリサは規則の中でフォレークに抗おうとするからギードと反目する。相棒として成り立つと思えた二人が道を違えるしか無くなるわけだ

1巻で二人は凸凹な相棒だと感じさせながらも、その凸凹さが場面場面で主従を入れ替えさせ事件の真相に至らせた
裏を返せばアルサリサとキードは一人だと凸か凹にしか成れない。反目したままでは事件の真相に至れないわけだ
二人が別々に行動している辺りの展開には目を覆いたくなるような拙さが有ったよ

それだけに混沌の中で再会して硬軟織り交ぜる形で互いの正義と仁義を通す形になってからの展開には爽快感を覚えてしまうね
二人はまだまだ未熟で魔王都市や不滅工房全体に名乗りを上げられる程の人物ではない。それでも己が掲げた正義や仁義に則って行動し助けを求める声に応えてみせた。それは少なからず無名から抜け出した瞬間のように思えたな

…と思えただけにラストの急展開には驚かされてしまったり
規則に従いつつも規則の反則的運用をしたアルサリサに罰が下されるかと思いきや、まさかキードが罰されるなんてね
フォレークにすればアルサリサよりも手を出しやすかった相手。でも、実態としては魔王の後継者に名乗りあげている人間でも有って
次巻はキードを中心に魔王都市がまたもや混沌に飲み込まれそうだ


そういや、『案内人』の正体が気になるけど一体どのような人物なんだろう
なんか発言の傾向がやたらとキードを思わせるものになってるんだけど、もしかして『棺桶通り』でキードと共に育った人間だったりするんだろうか?

葬送のフリーレン 第25話感想

第25話致命的な隙

複製体を掻い潜り迷宮の最深部を目指すだけの試験がフリーレンの存在によって、果たして人間に永劫の時を生きるエルフを打ち破れるかという試練に様変わりするのは面白い
そこではどう協力するかも迷宮を楽しむかも過度なプラスにならない。人間が持つ強さの可能性が試されるわけだ

フリーレンはあまりに強い存在だから、心の情報や迷宮の真相が判っても複製体打倒の助けにならない。フェルンが見つけた致命的な隙すら、それで一気呵成に戦いを終わらせてくれるものでもない
結局は魔法使いとしてフリーレンより優れているかが問題になってくる。だから偽フリーレンに最も近い実力を持つフリーレンとフェルンだけが挑むしかなくなる

フリーレンと複製体が行うは超越者の戦い。常人は立ち入れない、至高のエルフだけが辿り着ける領域
だというのにゼーリエの回想は別の可能性を見せてくれるね
かつて存在したフランメという人間の超越者はゼーリエの認識を超えて、多くを成し遂げた。彼女単体は特異点だったとしても、人間がエルフを追い越す可能性を示してくれる。特にあの頃から千年も経ったとなれば

フェルンは幾つも優れた点があるけど、フランメ程の特異点というわけではない。でも至高の領域に居るフリーレンの隙を突く攻撃を知っている
その些細な一点がこの戦いにおいて超越者たるフリーレンを倒す道に繋がっている
魔法使いの強さを測るこの選抜試験、エルフであるフリーレンが無双するかと思いきや、最終的に人間の強さをこそ証明するものに回帰したように感じられるよ

エイティエイトを2でわって 1 感想

独特な感性を有する会話劇は癖になりそうなものがあるね
ピアノがないと落ち着かない美弦、もうピアノを見たくもない奏。そんな二人が再会した日から始まる物語はきらら特有の空気感が有りつつも同時にピアノに向き合う者達の喜びが描かれた作品となったね


本作でまず面白く感じられる点は美弦と奏のピアノが色々と真逆な点だね
美弦はピアノが好きで近くに置いていないと落ち着かないレベルだけど、特段上手いというわけではない
奏はピアノが達者である為にフランス留学までしたけれど、そこで世界を知りピアノから距離を置いた
ここで奏が頑なだったら、二人は剣呑な仲になってしまっただろうけど、裏表ない美弦のピアノ好きは奏を巻き込むものになるね。ピアノを見たくもないと言っていた奏があっという間に鍵盤に手をかざしていますよ

奏すら巻き込むなら他の人だって巻き込めるわけで
隣室の来夢にゆずを加える形で音楽祭に参加するなんてね。ピアノの練習は容易ではないのだから、漫然と引くよりも目標が有った方が良いけど、だからってかなりアクティブな展開
ピアノ初心者の来夢やピアノの腕前がまだまだな美弦は音楽祭を目標に上達したい。ゆずは仲の良い来夢と連弾したい
なら、ピアノとの向き合い方を迷っている奏はどうするのか?やはりここでも美弦の巻き込み力が物を言うね。「美弦のため」なんて理由で出る事になるなんて


連弾の練習を始めた美弦と奏だけど、性格の違いがそのままピアノの音の違いに現れているね。というか、ピアノを弾いている時の擬音が「ズンドコズンドコ」になる美弦ってどうなってるの……?
あと、そんな美弦の音に合わせられる唯も唯でどういう奏法しているんだ…(笑)

無茶苦茶が過ぎる美弦の技量、それでも奏に追いつこうと思うならひたすらに練習するしか無くて
おふざけキャラが真面目に練習する光景って何か良いよね

そうして迎えた本番は上場の出来に。…と思ったらここで美弦がリタイアするなんて予想外でしたよ
唐突に訪れた奏が一人きりでピアノに向き合わなければならない時間。そこで美弦の言葉が蘇り奏に綺麗なピアノを弾かせるのは良い展開でしたよ

素晴らしい演奏は出来たけど、反省する点も多い。音楽祭での経験は美弦と奏により一層ピアノと向き合わせるものとなったようで


ピアノを引く理由を新たに手にした美弦と奏。また、これから彼女らに巻き込まれるだろう来夢達を始めとした少女達が本作にてどのような音楽を見せてくれるのか楽しみに思える第1巻でしたよ