タカツテムの徒然雑記

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贄姫と獣の王 第23話感想

第23話神官長と王の真実

遂に明かされたレオ出生の秘密、歪な経緯があったとしてもレオが間違って生まれてきた訳では無く、レオが正しく人と魔族の血を引いているとも判るもの 
人と魔族が混ざったレオの姿に間違いがないと言えるなら、生まれで身分を分けようとするセトの遣り方は間違いと言える 
姿に基づく個を変える真実はそのまま反逆の構図も変えるもの 
 
セトが目指すのは秩序による支配。けど、サーブルが拒絶したようにその秩序は全てが望む世の中ではない。対するレオが目指すのはより多くの者がそれぞれ望んだ姿で生きられる世界 
回想で明かされたようにセトもレオのように生まれ持った姿により苦悩したタイプ。でも見出した答えは全く異なるもの
レオは他者への寛容を懐き、セトは王者への否定を懐いた。生まれに有った要素は同じでもその後の生き方により二人の個は完全に異なるものになった
それが王者として望まれるかどうかの分かれ道になるわけだ

 
アヌビスがサリフィに問うのは姿というアイデンティティの問題 
前回、アヌビスはレオの姿が思っていたものと違う為に立場を変えた。対するサリフィは姿が変わるからとアイデンティティまで変わるのではなく、異なる姿を持つというレオの個を見ている 
個を見るという点ではアヌビスにも通じるもの。だから彼は仕えるべき王への忠誠を変えずに済む 
 
サリフィがこれまで関わった者達が救援に現れる流れは良いね 
ガロアを始めとして彼らは魔族と姿の異なるサリフィを介して友好を結んだ。そういった者達がセトの秩序を否定し、レオとサリフィという異なる個を持つ者の助けになる構図は本作が目指した終着点を明確にしているね 
それ故に、魔族王の姿を取り戻したレオの帰還は皆が望んだものであると同時にオズマルゴの王に相応しい個なのだと感じられたよ