タカツテムの徒然雑記

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蒼穹のファフナー THE BEYOND 第十二話感想

第十二話蒼穹の彼方

互いに滅ぼし合うしか、犠牲を重ね合うしか無いと思われた人類とフェストゥム。それが総士と美羽によって祝福を誰しもに分け与え誰も知らなかった未来に辿り着けたという事なのかな…
蒼穹のファフナー』という作品がこれ程までの完全無欠な終幕へ辿り着けるとは見始めた頃は想像もしなかったなぁ…

美羽の祝福は戦闘の終わりを齎すと共に対立も終わらせ、更に彷徨ってきた者達を竜宮島へ帰還させるもの
過去の美しさと比較すれば今の竜宮島は命なき島に思える。けど、これからは戦いではなく復興という大仕事にひたむきになれるならそれは終わりではなく始まり
「ただいま」の言葉に籠められた意味はとても感慨深い

竜宮島帰還に合わせ、帰らぬ人と思われた仲間達が戻ってくる様は本当に良いなぁ
犠牲の多い旅路だったけど、全てを喪った訳では無いと判るよ
それでも喪失しない事が正しい訳では無いから、帰還後の島から旅立つ者も居る。その一番手が初代から登場していたショコラとなったか……

弔いと再出発の灯籠流しは死者を意識させる為に彼らの存在を再認識させるもの
また、新たな出発を前にした一騎と真矢はけれど終わりではないから、始まりを前提としたものになる。旅に誘う一騎と帰る場所の真矢
誰も彼も一緒に居なくても共に在るのだと感じられたよ

ラストに❝Shangri-La❞が流れた時は感無量になってしまったよ……
多くの犠牲を含みつつも、犠牲を犠牲として終わらせまいと進み続けた本作だからこそ辿り着けた境地
長い時間に亘って視聴してきた事もあって、この完結で得られた感慨にじっくりと浸りたい気分ですよ…