タカツテムの徒然雑記

主にアニメや漫画・ライトノベルの感想を投稿するブログとなっています。

ささやくように恋を唄う(8) 感想

幾つもの秘密を隠し持つ志保がそれでも隠したかった最後の秘密、それは志保の純情に関わるものであると同時に今の冷たさを併せ持つ志保を形作るもの

学生バンドに馴染めず集団から除け者になっていたがアキに惚れてバンド活動の楽しさを知った。それは志保にとって様々なドキドキを齎す時間だったんだろうなぁ…
だからこそ、自分の恋心が報われる事がないと知った時に彼女の純情は崩壊してしまったわけだ

そして、ひまりが開いてしまった秘密の扉が志保にあのような決断をさせるなんて…
依はバンドによって恋を始めたのに、志保はバンドによって恋を終わらせるのか…


ひまりが抱える懸念が増えゆく中で始まる学園祭は取り敢えず恋人であるひまりと依が普通に楽しめるものになったようで。ひまりがハイテンションで楽しむ様子を見れてほっこりしたよ
特にコスプレカフェで男装している依の姿は中々にインパクトが有ったんじゃなかろうか。ただ、それは他の生徒も楽しめるものだから、彼女であるひまりは心穏やかで居られないと
それを追い掛けてひまりを慰めた依はきちんと彼女をしているね
……「たぶん誰も来ませんよ」という台詞から32話の続きをするんじゃないかと一瞬勘違いしてしまったのはきっと仕方ないというか当然の勘違いだと思いますよ?

真反対の空気を醸し出すのは志保とアキの会話シーン
ひまりは二人の関係を終わらせたくなくて舞台を用意した。けれどそれは志保とアキの関係を早くも終わらせてしまうものになったね…
アキが志保に求めたのは「友だち」、志保がアキに求めたのは「好き」。アキがこれに気付いていなかった以上、二人は擦れ違い続けていた
それは修復可能とかではなく最初から破綻していた関係

絶望的に遅すぎた理解。けれどそれこそが志保にとって進む原動力になるなんてね…
これはキョウとの出来事にも似ているね。もはや手に入らないと知っているものの為に足掻き続ける。それこそが志保の「音楽」なのかもしれない

最高で最強でとても悲しいステージ、果たしてこれに楽しさを求めるSSGIRLSの曲は届くのだろうか……