タカツテムの徒然雑記

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無職転生Ⅱ ~異世界行ったら本気だす~ 第十七話感想

第十七話兄貴の気持ち

ルディ・前世の男にとってはトラウマと言える引き籠もりの件。家族や友人に助けてと言えず、助けの手も取れなかった。だからこそ今の家族であるノルンの窮状は救ってやりたい
過去を悔いる彼のエゴが詰まった内容でありつつも、ノルンの成長譚としても機能しているEPだと感じられたよ

引き籠もりの話を前にルディは平静で居られない。八つ当たりのように敵意を振り撒き、ノルンを救う方法も思い付かない
今回の行動にはシルフィを始めとして幾つもの助けが有ったのだけど、ルディは感謝よりも心配の方が先立っていた印象を受ける
そのような形だからノルンの前に出ても語る言葉を持ちあわせていない

語れないから思い出すしかなくて。引き籠もる家族に対し何も出来ない兄の姿は今の自分そのもの
面白いのはここでノルンも他者と重ね合わせている点か
ノルンにとってルディは恐ろしい人間でしかない。でも彼を知る人間はその考えを否定する。父もルイジェルドも学生達も否定する
ならノルンの認識は間違っているという話になるが、彼女はその恐ろしさへ踏み込む勇気を待ち合わせていない。自分に引き籠もるしかない

変わるのはノルンがルディの姿を父に重ねた時だね
自分を前にしてルディは敬愛する父と同じ表情をしていた。そこには家族としての繋がりが見つかる
なら勇気を振り絞った父や兄と同じようにノルンも勇気を出して踏み込む必要が有って。勇気を行使する怖さを受け止めてくれたらルディは家族と言える

このEPは引き籠もりを止める方法とか部屋から出させる方法とかを描いたわけではないし、結局ルディが何かをしたというわけではない
けれど、ルディが苦しむノルンに家族として寄り添った事で彼女が自分の力で困難を乗り越え成長したのだと感じられたよ
と、良い感じの話となったのに次回予告が凄い不穏……