タカツテムの徒然雑記

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怜-Toki-(10) 感想

怜と竜華は参加できず後輩として見守るしか無い大阪府大会。主役の活躍という意味では熱量が幾らか下がるものの、別の見方をすれば部活・チーム麻雀に疎い二人に戦い方を実地で教えるものになっているね
ただ、描かれた先鋒戦は藤代七実の存在に拠って誰も予想していなかったものになるのだけど……

桜花女子の城阪は朗らかな性格や幸福を疑わない打ち方からまるで天性のアイドルかのよう。そのような少女がいるから対極的な雰囲気を放つ七実の存在が際立ってくる
しかし、対局開始から暫くの七実は大人しめだから対極の城阪が遠慮なく輝く。でも、それは観察者に対し自分を詳らかにしてしまうような行為でも有って
対局者達を理解してからの七実の暴虐は本当に恐ろしいもの

七実の言葉責めは違反にならないギリギリのラインを攻めているのか過度な言葉ではない。でも醸し出す雰囲気や死角を突く和了り方は相手にプレッシャーを与えるもの
いわば七実は対局中に相手にトラウマを植え付けているわけだ

回想を見ても七実がこれを我が物とした理由はまだ判然としないのだけど、今の七実はこの戦い方を完全に使いこなしているね
対局相手を真っ暗闇の迷宮に突き落とす支配性。対策をせず心の強さを持たない少女では対抗する術なんて在るはずがない
先鋒戦を七実が圧勝し、その流れで北野中が勝ち全国への切符を手にする流れに違和感を覚えられないほど

絶望ばかりがはびこる2回戦。けど、それを見ていた怜は全く絶望しないばかりか先鋒としての戦い方を覚えるという希望を手にしている点は注目に値するね
ただ、怜はセーラのリベンジマッチには参戦できないのは残念だけど

仲間達の協力により七実の戦い方は充分に把握できたはず。一度、心を折られたセーラが再び七実の前に立ち塞がった。これを七実はどう受け取るのかな?