タカツテムの徒然雑記

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1年A組のモンスター (11) 感想

ブコメならもっとドキドキできるだろう着替えが無い状況、自見が相手になるだけでこんなにも無味乾燥になるんだ……
一方で彼の言う「根に持つ」も当然の話。他者に暴力を振るった側が今は困っているからなんて理由で被害者に助けを期待するのは間違っている
それでも示された自見の慈悲。それは奥菜に未成熟さを突き付けるものだね


前巻にて意味深に差し出されていた恵利香の招待状、とんでもない相手に出されていたようで。折角の文化祭になんて相手を呼び込んでいるんだ……

1年A組のモンスターによって人生をぶっ壊された鈴木。少女趣味により奥菜と関係が断絶していた新井
関係者と鉢合わせればその瞬間に文化祭の楽しみは吹っ飛び因縁が吹き荒れる相手

そんな二人の来訪は関係者に己の罪を意識させるものになる。
茉莉と奥菜、どちらも自分の問題を考えずに居られなくなる

そう捉えると、鈴木と新井がこの来訪に求めたのは「赦し」と解釈することも出来るのかな
鈴木は新しい人生を始められるという赦し、新井は娘にまた会っても良いという赦し
だとしたら招待状を受け取ったもう一人はどのような赦しを求めて高校を訪れたのだろうか……?


遂に見え始めた恵利香の狙い。それが黒幕として数々の暴力を誘引した理由はまだ判然とはしないけど、彼女は彼女で何かしら救いを求めているという事だろうか……?

また、恵利香の狙いを思えば今巻にて奥菜や真紀に反省を促す発言をした自見とリンクする気もするが、一方で彼はとても曖昧な存在
反省はせず赦しを求め続ける教師。どちらの要素も持つ彼が味わった地獄がやはりキーになってくるのかな