タカツテムの徒然雑記

主にアニメや漫画・ライトノベルの感想を投稿するブログとなっています。

3月のライオン 17 感想

ポーカーフェイスな零の駒から彼の心情を読み取ろうとする二階堂を前にして、零は奇天烈な運びを続けるなぁ(笑)
終いにはジャックラッセルに例えられてしまう零には笑うしか無い
ただ、そういうワクワクした一局を作り上げようとするのは二階堂が理解しているように恋人が出来た影響が強いんだろうなぁ…
それを思うとあまり否定できる打ち方ではないんだけど、それはそれとして翻弄される二階堂が大変だ

そう思っていたからこそ、彼の陣地が出来上がり、二階堂がどう打ってくるかを読み切っていたと思わせる盤面が登場したシーンには痺れてしまったよ
二階堂は大いに成長しているし、零も成長している。でもあの瞬間だけは明確に零の方が上回っていたのか…
好敵手を名乗るには難しすぎる相手を前にして自分の中に渦巻く感情を飲み下してなお諦めずに打ち続けた二階堂の姿は格好いいなぁ…

それはそれとして、ジャック桐山ラッセルに荒らされた二階堂に同情する面々の様子にやっぱり笑ってしまったり


零が大いなる成長と成果を見せた盤面を他所にあかりはあかりでトンデモナイ成果を上げていたな…
彼女が作る料理の数々は文字情報だけでも美味しいのが間違いないと思えるものなんだけど、同時に化け物カロリーだとも理解できる代物。だから彼女の料理の虜になってしまう人は天国を味わいつつ甘味と塩味が交互に襲い来る無間空間へ連れ込まれるという…

建設現場を中心に一種のオアシスを形成してみせた彼女のビジネスセンスは類稀なるものだね!しかもこれでご近所さんも参画できるようになってるし、下町ならではの温もりにも満ちている
ていうか、半熟玉子やポテサラとか一口カツが乗ったカレーライスなんて後で絶対公開すると判っていても食べたくなるよ……!!
これで将来は甘味屋を営業しようとしているのだから驚きである。一応、自分でやっている事の誤りに気づいていたけど、結局はハイカロリー食事処に行き着いてしまうような……(笑)


島田って華のあるエピソードは無いけど、それが逆に彼が自らの意志で無限に続く棋士の道を選び続けているとも感じられるんだよね
零と二階堂の対局の結果、ぶつかる事になる零と島田。けれど島田研究会はギクシャクすること無くいつもの調子。というか、零と二階堂は「心友」の扉が開いた為にちょっとしたいちゃいちゃ空間を形成しているけども、まあいつもの調子

言うなら島田は若い奔流を目の前にしている。その若さはかつての自分が置き去りにしたもの。なのに今はその若い連中の面倒を見て育てている
悩まずに居られない自分の在り方。それでも彼は次の対局へ向かうわけで

零の成長や変化を喜びつつ、それを見て「倒せる」と感じる彼は人生も生活も対局の一種になっているのではないかと感じさせる圧が在ったよ…