タカツテムの徒然雑記

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最果てのソルテ 3 感想

魔界探索で訪れる場所は何処もかしこもトンデモ空間ばかりだから、絵としてのインパクトがある状況が続くね。その代わり、1・2巻に有った情報の渦は一旦落ち着いた印象も有るけれど

唯一の追加情報はリンゼンの正体か。同じ妖精でもセレンは2枚羽でちっこい妖精、リンゼンは人間より少し大きく6枚羽。これはタイプの違いなのかそれとも別の違いに基づくものなのか
これまではなあなあで遣り過してきた妖精について今一度考える必要がありそうだ


大草原の小屋、天地逆転の世界、明るい洞窟、赤雪原…。そういった摩訶不思議を乗り越えた先にあったのが宝島と呼ばれる霊宝宮殿ですか
サルベイジャーの目的地であり、見た目は普通に宮殿なものだから、魔界としてはボーナスエリアのようなものかと思いきや、その実態は魔より欲が蔓延る空間だったようで

いきなり他のサルベイジャーに問答無用で襲われ返り討ちにすれば、自分は助かっても眼の前には死体が広がるから宜しくない気分
この事態に最も心乱すのがフィロか。呪いとして人斬りを運命付けられた彼はこれまで自分が死ぬ為に剣を振るってきた。でも今はソルテが居るから彼女を守る為に剣を振るう。それは彼に人殺しを強いる状況となってしまうわけか

また、襲撃者を返り討ちにすれば、危険地帯の冒険者の常として殺した相手の荷物等を奪い取る事になる。どれもこれも気分の悪い話ばかり
サルベイジャーの生き残りが抱いたのは恨みか逆恨みか。また彼に伴われやって来たナプタが抱いたのは果たして悪か正義か…
それらがどのような感情に依るものだろうと襲ってきたならば生きる為に返り討ちにしなければならない。そこには道理も何もない

でも、そんな光景は子供であるソルテに見せるべきではなくて。彼女を前にしてフィロとブラックが刃を収めるのは印象的なシーン
それだけにソルテ達が人情を見せた後に続くのがナプタ隊の壊滅とは物哀しい……

だとしたら王の間で遭遇したルード隊との魔物討伐協力が善い感情を齎す結果へと繋がると良いのだけど
それもナプタがどう乱入してくるかでまた変わってきそうな気もするが…