タカツテムの徒然雑記

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千剣の魔術師と呼ばれた剣士(7) 感想

男尊女卑の国で試される女性新兵・傭兵を見守るのが絶対的な強さを持つアルディスという構図は何とも言えないものが有るが、それについては終盤できちんとフォローされていたのは良かったな

さておき、先進的且つ挑戦的な取り組みとして女性を新兵として用立てる市長の施策。当然のように反発する者は出るだろうけど、それが民意どころか市庁舎に巣食う貴族が暗躍しているとね
これが政治的なものに終止してくれれば面倒なんて無かったろうに、彼らの悪意はまさかの新兵へ。というか封印された魔物を安易に解き放って訓練場を襲わせるなんて無茶苦茶が過ぎるよ(笑)

でも、それは見方を変えれば新兵の価値を示す千載一遇のチャンスと言えるかもしれなくて
まあ、当然のように大活躍したのがアルディスだったという点はやはり何とも言えないけど、それでもレダを始めとした女性新兵・傭兵が魔物の大群相手に戦った事実は変わらなくて

祝勝会でアルディスがレダに語った言葉は本当に良いね
初めての大仕事を満足に出来る新人なんて早々居ない。だからこそ、レダがあの戦いを通して持ち帰ったものにこそ価値を見出させる
戦場で何を示せたかよりも、生き残った事を勲章とする。新兵としてはこれを誇らねば、まず一歩目を始められないというわけだ

だとすれば、幾つもの戦場を生き抜き、今回も間接的にとは言えフィリアとリアナを守っただけじゃなく、新兵やセレスやカレンも守ってみせた
そんな彼が幾つの勲章を人生の中で手にし、今までを生きてきたのか気になるけれど、それは次巻辺りから描かれる感じなんだろうか