タカツテムの徒然雑記

主にアニメや漫画・ライトノベルの感想を投稿するブログとなっています。

1年A組のモンスター (12) 感想

招かれざる来訪者はどのような波乱を起こすかと思いきや、ここに来て自見の過去が一挙に明かされるとは思わなかった!
あれで全ての情報が揃った訳では無いが、これまで断片的過ぎてどのような流れの先に悲劇が起こったのかすら判らなかった事を思えばかなりの進展
ただ、それによって自見という人間をどう捉えるのが正しいか余計に判らなくなった側面もあるのだけどね……


内容としては自見と百合子の過去に目が引き寄せられてしまうが、それとは無関係に進展する女生徒達の関係も幾つか動きがあったね

中でも印象深いのは渚沙が謝罪した件か
彼女は当初こそ虐めっ子グループの暴力担当みたいなポジションだったけど、つばきの没落と共に立場も激変。最近では虐めそのものに気が進まないが反抗も出来ない中途半端なタイプへと変わっていた
その意味では彼女はグループの中で最も更生の余地があったと言える

だからって自分の行いを衆人環視の中で謝るなんて想像もしなかったけどね
自見に追い立てられたような謝罪ではある。でもこの件は後々何かしら意味を持ってきそうな気がするよ

もう一つの注目点は桃が自身の感情を自覚し、更にそれを茉莉に伝えてしまった点か
桃がそのような感情を抱いている様子は様々な描写から明らかだったけど、このタイミングで自覚した上で前任教師との邂逅で少々心が弱っている茉莉に伝えてしまうなんて
ただ、これは茉莉を追い詰めると云うよりも発破をかけるのに一役買った形になるのかな?
茉莉は桃に勝てるイメージなんて湧かない。けれど桃が恋よりも友情を茉莉に求めようとした点は今後の茉莉と桃の関係を継続させる上で良い兆候となりそうな気もするけど……


そしてやはり言及したくなるのは自見と百合子の過去
前々から百合子がただの被害者ではないと何度も言及されてきた点では有るけれど、ここまで悪辣な人間だったとは……
また、教師生活初期の頃の自見が凡庸を越えて間抜けとまで評価される人間だった点も驚き。今の姿とあまりに違いすぎる……

その事実が揃えば自見はどう考えたって被害者で百合子が加害者
でも、そのように事態を単純に見てしまうと、自見が虐めに耐えた上で生徒の将来を守る為に告発を拒否した言動や現場を目撃した際の爆笑にどこか違和感を覚えてしまうが……

やはり今回池田が語ったのは彼が知る事実に過ぎなくて。自見が知る事実が語られた時こそ、真実が明らかになるような気がするよ…

そして、百合子の真実と同じくらい気になるのはこの事態を誘発した恵利香の思惑か。彼女の正体もそろそろ明かされて欲しい処