タカツテムの徒然雑記

主にアニメや漫画・ライトノベルの感想を投稿するブログとなっています。

~贄姫と獣の王 スピンオフ~ 白兎と獣の王子 4 感想

師弟関係を解消されたリチャードにラヴィは自分を見捨てたように映る。ラヴィとリチャードだけであればそこで終わってしまう袋小路。ここでラヴィの心情を客観視出来るスバルが傍に居る事で異なる見方が出来たのは良いね
リチャードはラヴィに負けたかもしれない。でも、それで全てが終わるわけではない
スバルの助言、ラヴィの教えたかった事。それらを自分の中で整理して成長できたリチャードは立派だね


続き行われるエドワズの捜索。けれどラヴィ達に手掛かりが有るわけではないから、当て所無い旅になる。探す場所も膨大になる
だからって人間の国も捜索範囲になるとは思わなかったな。本編でも特別な事情がない限り立ち入らなかった人間の国。それをこのような流れで立ち寄る事になるとは。おまけに手助けしてくれるのがあのテトラなんて本当に予想外ですよ!

リチャードの知り合いで機転も利くとなれば渡りに船のような存在。けれど、そんなテトラは意外な問題に直面しているようで
彼女が言うように王族であれば政略結婚の道具とされる事は珍しい話ではないのだけど、本編においてサリフィとレオが様々な問題を越えた結婚を実現しただけにテトラにもその可能性があるのではないかと思えるが…

兎にも角にも、リチャードが修行を頑張る理由の一つに知り合いの結婚問題が加わったのは今後を考える上で大きな意味を持つのかもしれない


人間の国で知れたエドワズの過去は壮絶と云うか、リチャードと幾つかの点で真逆と言える存在のようで
両親や周囲から愛されたリチャード、親類から疎まれ大切な兎すら食い殺されたエドワズ
世界を知るために旅立ったリチャード、世界を壊すために旅立ったエドワズ
その違いは一時的にでもエドワズに親しみを感じたリチャードを惑わせるもの

もしかしたらその迷いが原因だったのだろうかと思ってしまう程に終盤に訪れた危機は突然。スバルを傷つけ守れなかった

スバルを犠牲にしようとするエドワズの凶行は明確に人間の否定を伴うもの。人間と魔族の架け橋を目指すリチャードはどのようにして彼の恨みを乗り越えるのだろうね