#3永禄七年
迅火と真介の過去や慟哭が描かれる事で二人の人となりが更に深掘りされたような
どちらも共通するのは力を欲したという点。でも無力な自分を知って起こした行動が違ったね。真介は無力だから涙を流し、迅火は無力なまま他者に向けた
それでも作品そのものを通して有るのは力の虚しさかな
精霊転化で化け物みたいな力を手にした迅火を泰山があっさり打ち砕く。灼岩とて力を求めたが結果は同郷の者を殺しただけだった。幼い迅火を守ろうとした闇すら人に容易く殺されてしまう
力が有ったとしても、それが他者の横暴を防ぐ源にすらならない。こうなると力無き者が示すものの方にこそ価値が見えてくるのかも
力を欲しながら叶わず。それでも灼岩が味わった理不尽の為に涙を流せた真介はとても特異な存在だと感じられるね。その涙が彼女を止めたのだから
なら更なる力を欲するばかりの迅火も真介に学ぶ必要がある。それはきっとこの作品において人とは何か、闇とは何かを教えてくれるものになっていくのかもしれないね