タカツテムの徒然雑記

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石神戦記(1) 感想

和風ファンタジーな世界で繰り広げられるのは石を操る力を持つヤチホとその夫となってしまったイサザによる物語
第1巻はまだ序盤としか言い様のない内容だけど、世界観は期待せざるを得ないものだから、今後の話も楽しみに思えてくるものとなっているね

というか、ヤチホが全編を通して全裸か半裸だったのって凄いな……


イサザは若いながらに統治者としての自覚有る人間のようで。と言っても、彼は領主ではなく、その役目を担うのは兄のサク
共に瑞穂の土地を守っていこうと誓った兄弟、能力に違いが有ったから必然的に役割も異にする
サクは戦を通して土地を物理的に守り、イサザは絵を通して土地を精神的に守っている

そうした役割の違いが有るからこそ、家臣が反乱を起こした際にサクは傷つきながらも戦って、イサザは兄嫁であるミオを守り逃げる役割となったのだろうな…
でも、力の無いイサザが物理的にミオを守れるわけもなく。そんな時に力を貸してくれた石の民ヤチホはイサザに足りぬものを補ってくれる存在だね

面白いのはヤチホにとってはイサザも足りぬものを補ってくれる存在という点かな
イサザがヤチホに力を求めたように、ヤチホがイサザに求めたのは家族。これは力に関係なくイサザが協力できる分野
そもそもイサザ自身が幼い頃に両親を失い、兄の結婚式を目にしたばかり。その意味では自身も瑞穂を守る方法として婚姻を選ぶのは何も不思議でないように思えるよ

ただ、イサザは変わらず兄と役割分担している状況に代わりはないから、兄を助けに行く事は出来ないのは哀しい処
でも、それを己の力で決断できる彼は充分に統治者の器を持っているとも言えるけど


ヤチホやガンケンの助力を得て瑞穂を取り戻す戦いを始めるかと思いきや、4話から事態は思わぬ方向へ動き出すね
まさか石の民同士で戦い始めるとは…

その中で見えてくるのはヤチホの屈強さか
石の民二人を相手に一歩も引かず、それどころか有利に戦いを進める。余計な荷物を背負っていなければ彼女が圧勝していたと思わせるほど
でも、今のイサザはヤチホの荷物に過ぎないから、むしろ彼女を負かす要因になりかねない

兄のサクとは役割を異にして戦えなかった。でも嫁であるヤチホ相手にも異にする訳には行かなくて
力を欲した時に彼が手にした異形の腕。その力は何処から来たものなのだろうね?