タカツテムの徒然雑記

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狐のお嫁ちゃんと息子ちゃん (4) 感想

浩一&和葉の一家に笹音が加わる事になり、本作は育児方面以外の豊かさを持つようになったね
アタルの子育てが行われているのは変わらない。でも、そこに他所の子でありながらアタルが懐く笹音が現れた事によってアタルの情緒面に多大な影響が生まれそうな
浩一と和葉ってアタルの両親だからアタルが頼るのは当然なのだけど、両親よりも年の近いお姉さんが家に居る事で彼女と積極的に遊ぼうとしている様子が見受けられるね。その点は育つ最中のアタルにとって、そして竹藪の外を学びたい笹音にとって良い環境となっているように思えるよ


外を積極的に知ろうとしている笹音、けれど読者とてまだ笹音について知らない事は多い。それだけに27話で明かされた彼女の生い立ちには衝撃を覚えてしまった…
人間の良さを教えてくれた両親は人間に関わる事で自分の前から消えてしまった。おばばが笹音に人間の世界へ行くなと厳命するのも当然というもの。なのに彼女は「人間は危険」とならずに「人間のまちのきけんを知らなかった」と捉えるのは驚き
彼女は単純な知識欲から人間を知りたいのかな?と浅はかに受け止めていただけに、このエピソードは彼女への印象が様変わりしましたよ…

そのように捉えると笹音が知らなければならないのは人間社会だけでなく、家族の温かみも加わってくるのかな。両親の愛情を知らないわけではないが、既に両親が居ない彼女にはもっと家族の温もり有る場所で育ったって良いわけで
時にはアタルに遊ばれているようにしか見えない時も有るけれど、それはそれで幼い弟の我儘に付き合っている姉のように見える。また、26話でお花見している様子も後書きで述べられているように疑似家族かのように感じられたよ

でも、笹音には本物の家族は勿論存在している。が、おばばは笹音の覚悟を知らないから摩擦が生じてしまうわけで
そこへトウメや和葉の母が緩衝材のように入り込み、笹音がどれだけ成長したかを示す場となってくれたのは良かったな。…まあ、和葉の母は化かすつもりが化かされたのはちょっと可哀想だったけども(笑)

そうして人間社会に居着き始めた笹音は幼いアタルのお姉さんポジションに収まっていく感じなのかな?意外だったのはアタルだけでなくリンまで彼女に懐いた点だろうけど
その点は彼女がお姉さんというだけでなく、生来の人の良さも関わっているのかもしれないね


何はともあれ、アタルの生育環境は良いものとなり、すくすくと育っていくだろうと想像できる。……と思っていただけに次巻予告にド吃驚させられたり
あの子ってもしかしていわゆるメスガキみたいなタイプだったりする…?そんな子がアタルと関わるの……?