第5話人間嫌いと福音の帳
ここ暫く担当回的な内容が続いていただけに今回はトバリ回だと単純に受け止めていたのだけど、予想していたよりも彼女は自分を語らなかった。むしろ語らない彼女を前に零は己を語る構成と成っていたね
教師が迷える生徒を導くのではなく、何かを抱える生徒・トバリが迷いと後悔を抱いたままの教師・零に光明を与える。それはどう考えても立場が引っ繰り返った関係なのだけど、教師として成長が必要な零にとって大切な時間であり、それを与えられる事でトバリという少女の個性が描かれていた気がするよ
星野のハンカチを汚し、音MAD動画による身バレ。どちらも教師が生徒に晒すにしては情けない姿。けど、トバリはからかいはすれ、貶しはしないね
それは零の人間性を肯定しているかのよう。同様の傾向は夕暮れの校舎、教師としての仕事が終わる時間になっても続く。そして始まるのはトバリが迷える零を導く時間。あの時間におけるトバリの言葉は本当に教師然としていたね。零を安心させ、彼の苦しみを受け止める温かい懐を晒してくれている。だから零も思わずトバリ相手にこれまで同僚や生徒には言ってこなかった後悔を話してしまったのかな…
こうなると気になってくるのはトバリという少女の来歴か
何年上級クラスに居るか判らない、違反行為も零の前で平然と行う。その姿勢は彼女が本当に人間に成りたいか疑念を湧かせるもの
むしろトバリは人間に成る為にあの学校に居るのではなく、あの瞬間に零を受け止める為に学校で待っていたのではないかと思えてしまうよ
トバリが何を抱えているかは判らないまま。けれど、あの時間に零が赦しを得られたように、トバリが零と過ごす時間の中で何らかの赦しを得られれば良いなと、あの歌を聴きながら思ってしまったよ